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乳がんの治療中にかかる費用とVIX指数

乳がんの治療中にかかるお金とVIX指数

がんの治療にはお金がかかりますが、乳がんも例外ではありません。実際に治療を続けるにあたって、治療費はもちろんのこと、治療費以外の出費の積み重なりが予想外に大きくて負担に感じる人も多いかもしれません。治療費そのものを削減することはそう簡単にはできません。治療費以外の関連費用*¹も、完全になくすことはできません。ですが、VIX指数と株の大暴落が起きる理由を知れば、関連費用を削減する余地は十分にあるのではないでしょうか。乳がん治療中のファイナンシャルプンナーの目線からご紹介します。

ソフィア | ファイナンシャルプランナー
自身の乳がん治療の経験とお金の専門家としての視点から、乳がん治療で役立つお金の情報のコンテンツの発信や、乳がん経験者のコミュニティーの運営を行っています。

Photo by Hans Braxmeier on Pixabay

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VIX指数と乳がんの関係

株式投資家には馴染みのある「VIX指数」。“Volatility Index(ボラティリティ・インデックス)”の略で、アメリカのCBOE(シカゴ・オプション取引所)が算出・公表している指数です。“Volatility(ボラティリティ)”という単語が株式市場で使われる場合には、値動きの荒さを意味します。“Index(インデックス)”は指標や指数といった意味です。株価が短期間の間に大きく上がったり下がったりして動きが荒ければhigh volatilityですし、ほとんど動かずに穏やかであればlow volatilityです。

「VIX指数」の特徴を簡単に説明しますと、指数は通常は10~20の範囲内を行ったり来たりしています。しかし、投資家がポジション*²を持ち続けるのに不安を感じるような大きな出来事が起きると20を超えて大きく上昇します。大きく上昇した過去の例として、2001年9月のアメリカ同時多発テロでは49.35を、2008年10月のリーマンショックでは過去最高値の89.53を記録しました。2020年、新型コロナウィルスの感染拡大が深刻化していった3月には82.69を記録しています。そして、いずれのときも株価は大暴落しています。

私がなぜこの指数をここで紹介しているのか不思議に思うひともいるかもしれません。それはこのVIX指数は日本で「恐怖指数」の別名も持つように、人間の心理をよく表わしているものだからなのです。

ほかの誰でもないあなた自身が「がん」を患っていると知ったとき、心を大きく揺さぶられない人はいないでしょう。まだまだ続くと思っていた日常の日々の終わりは予想外に近いのかもしれないという思いに不安は募ります。「VIX指数」で言うと、過去最高値89.53を記録したリーマンショックといったところでしょうか。しかし、その「がん」が女性にとっての乳がんである場合、心が大きく揺さぶられるのは一度どころでは済みません。外科的手術で乳房を失ったり、抗がん剤の副作用で脱毛したり、生理が止まったり――。乳がんの治療は、生命と引き換えに女性としてのアイデンティティーを嫌というほどに打ちのめすものだからです。

無駄な出費はなぜ発生するのか

「VIX指数」が歴史的高値をつけるような出来事が起きると、株価は不安心理から暴落します。市場参加者たちは突然の出来事にショックを受け、まだまだ上がると思っていた株価はこれを機に景気が悪くなって下がってしまうかもしれないと不安になるわけです。「将来の見通しが立たないこと」が不安の発生源です。保有するポジションを解消しておこうとする投資家もいるでしょう。そして、その勢力が強ければ株価は急速に下がります。それに慌てて、いわゆる“パニック売り”をする投資家もいるでしょう。売りが売りを呼び……と結果としてあっという間に大暴落に。株価が暴落するとすべての投資家が大損を被るものだと思う人もいるかもしれません。しかし、暴力的な下げは永遠に続くわけではありません。それを見越して冷静な判断をして行動をとった投資家は、多くの人たちが損している中でも儲けることができるのです。

抗がん剤のなかには脱毛する副作用のあるものがあることを知る人は多いかもしれません。しかし、抗がん剤治療を始める前に「脱毛は、注射してからちょうど2週間前後から始まる」という説明を医師から受けて分かったつもりでいても、毎日ごっそりと自身の頭からむしり取ったかのように抜けてゆく髪を実際に目の当たりにしたときに、大きなショックを受けない人はいないでしょう。医師からは「抗がん剤治療が終了してしばらくすると髪はまた生えてくる」という説明は受けることはあっても、「全ての人が100%もとの通りに生えてくる」という説明を受けることはありません。「VIX指数」が高値をつける状況は「将来の見通しが立たないこと」による不安心理のあらわれであることは前述しましたが、抗がん剤の副作用の脱毛も実際に経験してみなければ脱毛後の状況は分からないわけです。

がん治療の副作用の出方もひとそれぞれです。私自身の経験を一例としてご紹介しますと、抗がん剤による脱毛に備えて事前に購入したウィッグは結局ほとんど使うことがありませんでした。それは脱毛する前には脱毛後の状況がよくわからなかったからです。私の場合は、抗がん剤治療の副作用で嗅覚の感じ方にも変化がでました。臭いに過敏になり、ウィッグのわずかな臭いが鼻をつくと気分が悪くなるようになりました。ですから、臭いが届かない奥深くにウィッグは閉まったままにしていました。また、真夏の高温と湿気のなかで出たホットフラッシュの副作用で、汗が噴き出てはその揺り戻しで寒さに鳥肌が立つというのを、昼夜問わず何度も繰り返す毎日になりました。顔や首に汗でまとわりつくウィッグの毛は、不快でたまらずに被る気にもなりませんでした。さらには、治療前は脱毛するのが嫌でたまらず、ウィッグの見た目の自然さにある程度こだわっていましたが、ほとんどの髪が抜けてしまい、それ以外の深刻な副作用に苦しむ毎日が数ヶ月も過ぎてゆくと、ハゲ頭もなにかで被って隠れてさえいればよいぐらいの感覚になりました。結果として、ほとんどの時間をより快適な帽子を被って過ごしました。今となっては、ウィッグを買う必要さえなかったかもしれないと思うぐらいです。

治療費以外の関連費用の削減の仕方

強く心に刻んでおいたほうがよいのは、本人にとってはリーマンショックがきて「VIX指数」が過去最高値であっても、他人にとっては10~20の通常の範囲内を行ったり来たりしているということです。

人間の身体は人形とは違いますから、乳がんの手術後の身体がどうなっているのかなんて実際に自分がその状況になってみなければすべてはわかりません。術後に必要だと思うものも人それぞれですし、ましてや、乳がん治療を経験していない健康な他人に正確な理解ができるわけがありません。治療中の頭皮やスキンケアには、低刺激で保湿力のある普段使い慣れた化粧品類があれば十分です。特別なものは必要ありません。下着もそれまで使っていたものに少し手を加えるなど工夫をすれば十分に使えるものもありますから、上手く活用すればそれほどお金はかかりません。

不安や恐怖に駆られたりしたときは思い出してください。株価の大暴落でも暴力的な下げは永遠に続くわけではありません。それを見越して冷静な判断をして行動をとった投資家は、多くの人たちが損している中でも儲けることができるのだということを。


*¹【治療費以外の関連費用の例】
交通費
入院時の差額ベッド代
栄養補助食品などの食費
スキンケア化粧品
手術後の身体に合った下着類
ウィッグや帽子(抗がん剤治療で脱毛する場合)

*²証券の持ち高


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