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傷跡にはバイオイル?アルガンオイルやホホバオイルとの違い

バイオイル、アルガンオイル、オリーブオイル、ホホバオイルの違い

「傷跡をきれいに治すには、バイオイルがよいらしいよ」
帝王切開や乳がんの手術を経験した人は、そんな噂を小耳に挟む機会があるかもしれません。ついてしまった傷跡、きれいに治らないものなの……? 女性ならば、なおさらのお悩みなのではないでしょうか。

私は、乳がん治療で手術と放射線治療を経験しました。手術の傷跡は完全にはなくならないものの、手術後のテープ療法とスキンケアオイルを使用したケアを続けてきて、傷跡はケロイドなどにならずに平らになっています。放射線治療後も、色や質感が他部の皮膚と同じように回復していて、放射線治療を担当した医師からも、お褒めの言葉をいただきました。放射線治療後しっかりと保湿をして適切にケアを続けなければ、照射箇所の皮膚が回復せずにボロボロになってしまうことは珍しくないのだそうです。これには、以前から私が自称「オイルおたく」であったことが、功を奏しました。スキンケアオイルもいろいろな種類を試した経験がありますが、食用のオイルもいろいろ集めていて、食べ方によって使い分けています。

バイオイルは、アルガンオイルやホホバオイルとはなにがどう違い、果たして、他のオイルよりも傷跡への効果が得られるものなのでしょうか? 悩める女性の心を少しでも軽くすべく、自称「オイルおたく」の私の経験も交えながら、バイオイルにまつわる疑問や傷跡への効果に迫ってみました。この記事を読むと、傷跡をきれいに治すのに大切なことや、スキンケアのコツがよくわかります。傷跡に悩む人は必見です。

バイオイルとは

バイオイルの歴史

世界166か国で愛されている美容オイル「バイオイル(Bioil)」は、シリーズ累計200万本突破。フェイスオイルやボディーオイルとしてはもちろん、キズあと*やニキビあと*の保湿、妊娠線*の保湿として、妊娠線*クリームやマタニティオイルのようにお使いいただけます。(中略)* キズあと、ニキビあと、妊娠線とは、ケロイドや色素沈着のある肌ではなく、完治して健常な状態に戻った肌のことです。

引用元: Amazon 【公式】バイオイルBioil

傷跡と妊娠線などのストレッチマークを目立たなくするオイルとして開発されたバイオイル(Bio‑Oil®)は、1987年に南アフリカで発売を開始しました。2002年には、製造メーカーである南アフリカのユニオンスイス社とライセンス契約を結んだ世界中の大手化粧品会社が、製品の販売と流通を行うことで、グローバル販売を開始しています。

このグローバル化の背景には、アイルランドの首都ダブリン生まれのある兄弟の存在がありました。医薬品とパーソナルケア製品のM&Aのスペシャリストであったジャスティン・レッチャートとその兄弟のデビッド・レッチャートは、クライアントに代わって売却したバイオイルの事業を、最終的にはふたりが買収して、スキンケアビジネスに参入することを決断しました。

その理由は、傷跡や妊娠線などのケアのために開発されたスキンケアオイルは、世界でも他に類のないものであったからです。南アフリカ国内のみで販売されていたバイオオイルを世界で売り出せば、その分野の世界的パイオニアとなるであろうという確信がありました。買収前まではあったバイオオイル以外の製品の製造販売をとりやめて、バイオオイルのみに絞り、スキンケアブランドBio-Oil®として世界での販売を開始したのでした。

当時は、スキンケアにはクリームを使用するのが欧米では主流でした。また、傷跡や妊娠線のケアのためのスキンケア商品が他になかったのにも、理由がありました。

その理由は、当時は、傷跡は病状の一部と見なされていたため、パーソナルケア製品担当の人たちは、それに見向きもしませんでした。パーソナルケア製品チームは医療用だと考え、医療関係者は化粧品だと考えていました。現代では、多くのライフスタイル薬があり、科学的なアプローチから効果を追求するスキンケア製品はいくつもあります。この2つの分野は現代では融合されていますが、当時は分離されたものであったため、傷跡や妊娠線は治療されていなかったのです。

引用元: (筆者翻訳)「スキンケアブランドBio-Oilの創設者、ジャスティンとデビッド・レチャートへのインタビュー」Interview with founders of skincare brand Bio-Oil, Justin and David Letschert. Written by NewsServices.com, Business Daily Media. https://businessdailymedia.com/sme-business-news/10593-interview-with-founders-of-skincare-brand-bio-oil-justin-and-david-letschert

ふたりは、医薬品と化粧品の狭間の需要にいち早く参入したことで、バイオオイルを世界的に広めることに成功したのでした。

日本での販売は、2006年に開始されました。日本での独占販売契約を2017年に締結した小林製薬が、それ以降の日本での販売を行っています。「Bio‑Oil®」は、一部の国では別の販売名が使用されていて、日本では「Bioil®」 の名称で販売されています。

バイオイルの成分

バイオイルの原材料・成分

ミネラルオイル、トリイソノナノイン、エチルヘキサン酸セテアリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸レチノール、酢酸トコフェロール、ラベンダー油、ローズマリー葉油、ローマカミツレ花油、ビサボロール、トウキンセンカ花エキス、ダイズ油、ヒマワリ種子油、BHT、香料、赤225

引用元:Amazon 【公式】バイオイルBioil

バイオイルナチュラルaの原材料成分

「バイオイルナチュラルa」は、天然成分100%、パラベンフリー、無着色のスキンケアオイルです。Amazonやマツモトキヨシなどの一部の店舗で販売されています。

原材料・成分
ダイズ油、ヒマワリ種子油、サフラワー油、ホホバ種子油、サルビアヒスパニカ種子油、ザクロ種子油、プルケネチアボルビリス種子油、コムギ胚芽油、カニナバラ果実油、トウキンセンカエキス、ラベンダー油、ローズマリー葉油、ローマカミツレ花油、パチョリ葉油、ビサボロール、トコフェロール 天然香料配合(パチョリ葉油)

引用元:Amazon 【公式】バイオイルBioil

傷跡に効果的なオイルとは

医師が推奨するバイオイルの効果

傷と傷跡の治療を主に行う形成外科・美容外科「きずときずあとクリニック」の院長で医師の村松 英之先生も、傷跡のケアにバイオイルを使うことをブログでお勧めしています。バイオイルの成分のなかで、特に注目しているのは、パルミチン酸レチノールというビタミンAなのだそうです。

その中で自分が注目するのは、パルミチン酸レチノールです
これは何かというと、ビタミンAの一種なんです
ビタミンAが傷跡にも効果があるというのは、以前より知られています
このビタミンAって、濃すぎるとレチノイド反応という、赤みやかゆみなどが出てしまいます。
ただバイオイルには適度な濃度で入っているので、傷跡に毎日塗っていっても大きな問題とならないのだと思います

引用元:「傷跡のケア バイオイル編」, きずときずあとのクリニック, https://kizu-clinic.com/blog/uncategorized/1872 )

きずときずあとクリニック(https://kizu-clinic.com/)のブログは、傷跡をきれいに治したいというお悩みがある方にはオススメ。専門の医師の先生による情報が詳しく書かれていて、とても参考になるよ! (クリニックの関係者でも回し者でもございません。念のため……。)

傷跡と妊娠線などのストレッチマークを目立たなくするオイルとして開発されたバイオイル(Bio‑Oil®)ですが、実際には、その効果はいかほどなのでしょうか。

乳がん手術後や放射線治療後のバイオイルを使用した創部のケアの効果について、医師の土井卓子(どいたかこ)先生(湘南記念病院かまくら乳がんセンター センター長)が、「ライフライン21がんの先進医療|蕗書房」で詳しく紹介しています。

術後33人の患者の約3カ月間のバイオイル使用したケアの状態を土井先生が観察した結果によると、ケロイドや赤みがとれたなどの創跡の目立ちやすさは、84%の患者で改善がみられ、本人評価でも77%の人が満足しています。創部のひきつれは、医師の評価では81%の患者で改善がみられ、本人評価は50%が満足しています。色素沈着や創部のかゆみも改善傾向がみられ、ケアの効果が明らかにみられたという結果でした。さらには、創部の皮膚の状態の改善だけでなく、ケアをしないときと比較して、手術した側の腕の上げやすさも早く回復したそうです。

なかでもバイオイルは、「特に組織修復力のある、ビタミンA、Eを含んだピュアセリンオイルTM(バイオイル®)にはケロイドや妊娠線が目立たなくなる効果も含め高い有効性があり」という点に、土井先生がバイオイルをおすすめする理由があるようです。しかし、この結果は、バイオイルのビタミンとオイルによる保湿と皮膚の活性の改善効果以外に、マッサージによる効果によるものとしています。バイオイルではない乳液や保湿クリームを使用した場合であっても、入浴後に塗布するときに円を描いて軽く滑らせるようなマッサージを十分に行うことで、同様の効果が得られるそうです。ケアに必要な油分の補給は、乳液やオイルが効果的ですが、保湿剤やオリーブオイルなど、自身の肌に合うものであれば、バイオイルに限らずにどの商品を選んでもよいそうです*5

照射終了後約1カ月ほどして皮むけがおさまったころから、入浴後にピュアセリンオイルを塗布して肌をマッサージし、しわを伸ばすようにすると、皮膚が伸びやすくなります。オイル以外にもヘパリン類似物質のヒルドイドソフトやビーソフテン、尿素製剤、乳液などのマッサージも有効です。ご自分の肌に合いやすいものを選んでください。ケアをするかどうかで将来の乳房の変形が大きく異なる場合があることを知っていただきたいと思います。

引用元:「第3回 乳がん術後のケア 放射線治療による皮膚障害のためのケア」, ライフライン21がんの先進医療|蕗書房, https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_6392

オイルを使用したケアを開始するタイミングは、術後は傷が落ち着く3週間目以降、放射線治療を受けた場合は照射終了後約1カ月ほどして肌の炎症が治まったあとがよいようです。*5*6それまでは、ステロイド薬やヒルドイド®などのへパリン類似物質の保湿剤など、医師から処方されるものを使用するのがよさそうです。放射線治療を受ける際には保険適用で処方してもらえるので、非常に少ない自己負担額で使用することができます。へパリン類似物質のラインアップには、クリーム状のものや乳液状のもの、化粧水状のものなど、さまざまな形状のものがあり、そのときの肌の状態によって使い分けることになります。

【放射線治療中の皮膚の様子や体験談あり↑】

傷跡のケアで大切なこと

「きずときずあとクリニック」の村松先生は、傷跡のケアで大切なのは 「保湿、遮光、保護」の3つであるとし、傷跡の保湿にバイオイルは適しているとしています。*17
湘南記念病院かまくら乳がんセンターの土井先生も、「傷んだ皮膚には保湿は重要」なのだといいます。5 *6

まず、傷んだ皮膚には保湿が重要です。保湿には水分の保持力を高めることと、不足している油分を補給すること、さらに効果を上げるためにビタミンなどを追加することが大切です。

引用元:「第2回 乳がん術後のケア 乳房切除術後の皮膚・肌のケア 傷の手入れをすることで自分の心の傷も癒える」,ライフライン21がんの先進医療|蕗書房, https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_6389

【肌組織と保湿のしくみ】
肌のバリア機能が衰えたりすると水分がどんどん失われ、水分量が約10%以下になると、肌はカサカサした乾燥状態になります。肌の水分が失われる原因は、皮脂分泌の減少、天然保湿因子(NMF)の減少、肌のバリア機能を司る細胞間脂質(セラミド)の減少、ターンオーバーの乱れ、低湿度環境や紫外線など、様々な原因があります。

引用元:バイオイル 小林製薬公式サイト https://www.kobayashi.co.jp/brand/bioil/care/

傷口のケアで大切なこと【まとめ】
1. 保湿(油分の補給・組織回復に役立つビタミン)
*乳液やオイルなど、自分の肌に合うものを使用すること。
2. 保護
3. 遮光(紫外線を避ける)

転機はメルヴィータのアルガンオイルとの出会い

術後や放射線治療後のケアに、私はバイオイルは使いませんでした。店舗の棚に並んでいたバイオイルの箱を手に取って表示成分をチェックしましたが、結局、それまで使っていた別のスキンケアオイルを購入して帰りました。

すでに述べたように、私が放射線治療や手術で痛めつけられた肌を綺麗に回復させることができたのは、その以前からオイル美容の効果を実感していて、さまざまなスキンケアオイルを試しながら、自分の肌にあうオイルをよく知っていたからです。そもそも、私がなぜ、自称「オイルおたく」になったのか、そのきっかけを少しご紹介します。

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「うるおい」引き込む、逃がさない。

化粧水前使用で、うるおい肌へ!

アルガンオイルは、オレイン酸やリノール酸など、美容成分が豊富で、約30キロの果肉から1リットルしか採取できない、とても貴重なオイルです。メルヴィータのアルガンオイルは、低温圧搾法による1番搾りのオイルを使用、エコサート認証を受けた100%オーガニックのスキンオイル。

洗顔後すぐの肌に使うことで、美肌成分をたっぷり肌に与えるだけでなく、その後の化粧水のうるおいをグングン肌に溜めこむブースター的な役割をし、驚くほどモチモチの美肌へ導きます。

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化粧水をごくごく飲む衝撃

私のスキンケアの転機となったのは、「化粧水をごくごく飲む」のキャッチフレーズでした。

それまで肌トラブルに悩んでいた私の興味は、オーガニックコスメに向かっていました。ふらりとメルヴィータの店舗に足を踏み入れた私は、『ビオオイル アルガンオイル』の商品棚の前で、ふと足を止めました。ポップに書かれていたこのキャッチフレーズに目は釘付け、頭のなかは「『肌が化粧水をごくごく飲む』とは、一体どういうことだろう???」という疑問でいっぱいでした。近くに置かれていた商品説明のパンフレットを手に取り、端から端までくまなく、私は読み始めました。

1983年、生物学者であり養蜂家でもあるベルナー・シュビリアが創業。
自然由来成分を95%以上使用し、フランスで最初にオーガニックコスメの認証を受けたブランドのひとつとして、サステナビリティと効果に妥協なく、使うたびに感動が湧きあがるコスメを提供しています。

引用元:メルヴィータジャポン*7

メルヴィータは、フランス発のオーガニック認証コスメブランドで、「生きた自然をそのままに」を理念としていること、製品には世界中からオーガニック植物成分を厳選していること、フェアトレードの推進など原料生産だけでなく、環境や生態系への配慮もしていることを私は知りました。

メルヴィータのアルガンオイル

メルヴィータは、アルガンオイルをはじめとするオイル美容が世界に広まる火付け役となったともいえる存在です。美容誌などのベストコスメを46冠※受賞し、美容のプロにも愛されているオーガニックコスメブランドです。(※2011年3月〜2020年6月累計 メルヴィータジャポン調べ)*7

アルガンオイルは、モロッコの南西部のみに生息する、アルガンの木の実の種から作られたオイルです。

アルガンの樹は、地中7メートル以上深く根を伸ばし、丸1年以上雨が降らなくても枯れないといわれます。この脅威の生命力が人々の健康に取って欠くことのできない栄養分を提供しています。

引用元:「アルガンオイルについて」(日本アルガンオイル協会)https://www.japanarganoil.org/arganoil.html

アルガンの実はオリーブの実にも似ていますが、高温や乾燥など厳しい気候の中でも育つアルガンの木の実は、オリーブオイルの数倍ものビタミンEや、オレイン酸、リノール酸などの栄養が豊富に含まれています。アルガンオイルの成分は、肌の脂質の成分とよく似ているため、肌の角質層に浸透しやすいオイルです。*7モロッコのベルベル人は、伝統的に、この栄養豊富なアルガンオイルを、料理に使ったり、薬用や美容に使用したりしてきました。*8

メルヴィータのアルガンオイルの製造には、品質管理が徹底されたオーガニックの実を使用しており、低温圧搾法による1番搾りのオイルから作られた、化学添加物不使用、非焙煎、非脱臭で高水準の品質のものです。*7

順番がカギだった!

肌の保湿にオイルが欠かせない理由
肌の角質層内にある細胞間脂質は、油分層が水分層を挟みこむような構造でうるおいを守っています。そのため保湿には、水分のみならず、オイルが欠かせません!

引用元:「アルガンオイルでうるおい抱え込む肌へ」(メルヴィータジャポン)https://jp.melvita.com/23-argan-main

創業者ベルナー・シュビリア氏は、生物学者でもあるとあって、スキンケアへのアプローチが医学的、生物学的で、私にとっては納得できるものでした。しかし、メルヴィータのアルガンオイルの使い方の説明書きに書かれていたケアの順番は、それまでの私には経験がありませんでした。水分をふき取った洗顔後の肌にアルガンオイルを最初に塗り、その後で化粧水を塗ると、そこには書かれていましたが、当時は、ブースターとして美容液や美容オイルを化粧水の前に使うことは、一般的ではありませんでした。それに、キャッチコピーについても、「多少、大袈裟に書いているのでは?」と半信半疑なところがありました。

購入して帰宅した私は、さっそくその晩、お風呂上りに試してみました。

アルガンオイルを手にとってみると、その黄金色の液体は掌の皮膚に浸み込んでゆく速度が速く、慌てて両掌で軽くなじませてから乾燥した顔の上にのせました。一般的な食用油のようなべたべたした感じはなく、肌なじみがよくて、塗った後の肌が柔らくなったのを感じました。その後で、化粧水を掌で押さえこむように塗ってみると、水分がよく浸透し、肌はふっくらとしてみずみずしさが増していました。再度、化粧水を掌にとり、押さえ込んでみても、はじかれることもなく、肌に吸収されています。いくらでも化粧水が肌に浸み込んでいきそうなように、私には感じられました。

「『化粧水をごくごく飲む』ってこういうこと!」
それまでにない衝撃でした。

肌の組織の構造や、水と油の性質を考えてみれば、それは納得の順番です。逆に、なぜそれまでなんの疑いもせずに、化粧水を先に塗っていたのか、不思議なくらいでした。もちろん、普通肌やオイリー肌の人の場合では、肌のコンディションによって最適な順番は変わってくるのかもしれません。感じ方も、人それぞれです。しかし、乾燥肌・アトピー肌の私にとっては、油分を補ってから水分を入れるほうが、合っていたのです。

それまで、数万円の価格の美容液を使ったりしたこともあります。確かに、その効果を実感することはありました。しかし、オイルを使用したスキンケアは、肌の保水力や柔軟性など、その高額なものと同等、もしくは、それ以上の効果を私は実感しました。「価格=品質ではない」ということを、痛感した出来事でした。

スキンケアオイルを購入するときに注意すべきことは、オイルの種類が同じであっても、ブランドによって品質に違いがあることです。品質のよいものは、それなりの価格帯になります。とはいっても、メルヴィータのアルガンオイルは、品質が高水準であるにもかかわらず、私が使用していた高価格な美容液の何分の一もの価格です。それに、私の経験では、オイルのあとに使用するのは、化粧水のみで十分です。その化粧水も、自分の肌に合うもので、肌の水分が補給できるものであれば、必ずしも高価格のものである必要はありません。また、オイルはボディケアやヘアケアなど、全身に使用することができます。それまで、美容液やパック、コンシーラなど数種類のファンデーション、ヘアケア商品など、いろいろと使っていたものが必要なくなったため、トータルで化粧品にかけるコストが削減されました。

アルガンオイルやホホバオイルとの違い

バイオイルは、独自に開発されたオイルピュアセリンオイルTMに、ビタミンAとビタミンEが配合されています。ピュアセリンオイルTMは、肌の奥まで浸透しやすいデリバリーオイルを長年研究して開発されたものだそうです。傷跡やストレッチマークを改善する目的で配合したビタミンAやビタミンEが、肌に浸透しやすいように人工的設計開発された商品であるところが医薬品に近く、ナチュラルオイルのアルガンオイルやホホバオイル、さらには天然成分100%のバイオイルナチュラルとは違うところです。

天然オイルの成分比較

メルヴィータの「化粧水ごくごく」の衝撃を受けてから、オイルの虜になった私は、それ以降、さまざまな種類の皮脂に近い成分とされるスキンケアオイルを試しました。

夏は高温多湿、冬は乾燥する日本の気候は、肌をとりまく環境が変わります。季節によって、皮膚の状態も変化し、肌にしっくりくるものが変わります。アルガンオイル以外にも、人間の皮脂の成分に近いオイルといわれるものがいろいろあります。肌のタイプは人それぞれですから、試しに使ってみるのが一番ですが、データとしてそれぞれの特徴を捉えておくと、自分に合うものへのアプローチがスムーズです。オイルの種類によってどこがどう違うのか、アルガンオイル、オリーブオイル、ホホバオイルの成分を比較してみました。(バイオイルの成分の割合は、一般に公開されていませんでした。)

 融点 (℃)アルガンオイル Argan Oilオリーブオイル Olive Oilホホバオイル Jojoba Oil
パルミチン酸
Palmitic acid  (C16:0)
61~62.511.5~15 g/100g7.5~20 g/100g0.3 g/100g
ステアリン酸
Stearic acid  (C18:0)
67~724.3~7.2 g/100g0.5~5 g/100g0.2 g/100g
オレイン酸
Oleic acid  (C18:1n9)
13~1443.0~49.1 g/100g55~83 g/100g9.3 g/100g
リノール酸
Linoleic acid  (C18:2n6)
-529.3~36.0 g/100g3.5~21 g/100g
リノレン酸
Linolenic acid (C18:3n3)
-11≤ 0.3 g/100g0~1.5 g/100g
エイコセン酸
Eicosenoic acid (C20:1)
23~24≤ 0.5 g/100g76.7 g/100g
エルカ酸
Erucic acid (C22:1n9)
28~3212.1 g/100g
ビタミンE群 Tocopherol60~90 mg/100 g14.35 mg/100gN/A
ビタミンK
VitaminK
N/A60.2μg/100gN/A
【オイルの成分比較】*9 *10 *11 *12 *13 *14 *15 *16

アルガンオイルの脂肪酸組成は、オレイン酸が最も多く、リノール酸、パルミチン酸も合わせた3つの脂肪酸がほとんどを占めています。その点では、オリーブオイルも傾向的には同様でありますが、オレイン酸が主成分ともいえるオリーブオイルに対して、アルガンオイルはリノール酸の割合も高くなっています。オレイン酸は一価不飽和脂肪酸で、肌に潤いと栄養を与えるのに役立ちます。リノール酸はオメガ6脂肪酸で、炎症を抑え、皮膚のバリア機能を改善するのに役立ちます。

アルガンオイルの成分で最も特徴的とも言えるのは、ビタミンEの含有量の多さです。ビタミンEは、活性酸素のダメージから肌を守るのに役立つ抗酸化物質です。オリーブオイルにもビタミンEは含まれていますが、アルガンオイルの4分の1から6分の1の含有量です。他のオイルと比べても、アルガンオイルのビタミンEの含有量はとりわけ豊富なものです。アルガンオイルの豊富なビタミンEは、フェルラ酸との相乗効果によって、エストロゲンの役割を果たして、閉経後の女性の肌の老化を防ぎ、弾力性を維持するのに役立ったという研究結果もあります。*10

オリーブオイルには、カルシウム、鉄、カリウム、ナトリウムなどのミネラルも含まれています。ビタミンKは、炎症を抑え、肌の弾力性を改善するのに役立ちます。

オリーブオイルに含まれる主要な炭化水素の1つはスクワレンです。スクワレンは、活性酸素の皮膚への酸化的損傷を軽減するために重要であると考えられており、化粧品の保湿剤または皮膚軟化剤として使用されています。アルガンオイルにもスクワレンは含まれていますが、オリーブオイルのほうが多く含まれています。

 豆知識 

90歳を過ぎても美肌だった宇野千代さんも愛用

「まるで絹のよう」と称された肌の持ち主であった作家・宇野千代さんは、オリーブオイルを使ったシンプルな美容法を続けていたといいます。なかでも、小豆島のものがお気に入りでした。

「私はもう永年、小豆島のオリーヴ・オイルしか、顔に塗ったことがない。 これからも、ただただ、小豆島のオリーヴ・オイルしか顔に塗らないやうにしよう、と思ふといふのは、おかしいことだらうか」。


引用元:「宇野千代先生とジ・オリーヴオイル」, 小豆島ヘルシーランド株式会社, https://shl-olive.co.jp/company/theoliveoil/

日本のオリーブ栽培発祥の地、小豆島

瀬戸内海の島の小豆島は、オリーブ栽培が盛んです。小豆島とオリーブ栽培の歴史は、1908(明治41)年にまで遡ります。政府の直轄補助によって香川県、三重県、鹿児島県の三県で開始されたオリーブ栽培試験でしたが、栽培に成功したのは小豆島だけでした。温暖で雨の少ない小豆島の気候は、地中海の気候とよく似ていて、砂地の土壌はオリーブ栽培に適していたのです。

小豆島は「日本のオリーブ栽培発祥の地」として知られるようになりました。その後も、多くの生産者の努力と研究によってオリーブ栽培の技術が磨かれ、現在では小豆島のみならず、香川県内各地で栽培され、出荷量は日本全体の約97%を占めています。


引用元:「うどん県旅ネット」(公益社団法人香川県観光協会)https://www.my-kagawa.jp/feature/olive110/quality

現代では、香川県のオリーブオイルの品質は、国際コンテストでも入賞するなど、世界的にも評価されるものとなりました。

『ジ・オリーヴオイル』に天然保湿成分が豊富に含まれる理由

『ジ・オリーヴオイル』に使用される品種は、小豆島で収穫されるオリーブ果実の中でも、抗酸化物質のポリフェノールと保湿成分のオレイン酸が特に多く含まれているミッション種のみ。小豆島の自社農園でていねいに育て、手作業で収穫したオリーブの実を使用しています。土作りから栽培、収穫、製造、販売までを手間と時間をかけて生産しているため、数量限定生産です。

『ジ・オリーヴオイル』は、製造過程で精製をしていません。採油したオイルを、1.5ミクロンの細かいろ紙で一滴一滴、時間をかけて自然ろ過しています。精製したオイルは、脱酸・脱臭・脱色などの処理をするため、ビタミン・ポリフェノールなどの成分やオリーブ本来の香りが失われてしまいます。『ジ・オリーヴオイル』は、製造過程で化学的処理を行わないため、オリーブ本来のフルーティな香りや皮脂を補うオレイン酸のほかに、ビタミンA・ビタミンE・ポリフェノール・スクワレン・リノール酸などの天然保湿成分が失われることなく、豊富に含まれています。自然ろ過によって、きめ細やかでさらりとした肌なじみのよいオイルが生まれるのです。『ジ・オリーヴオイル』は、天然搾りたてのエキストラバージンオリーブオイルを100%使用しています。

小豆島ヘルシーランド ジ・オリーブオイルFミニの詳細>

参考(引用)文献:
・ 「宇野千代先生とジ・オリーヴオイル」,小豆島ヘルシーランド株式会社, https://shl-olive.co.jp/company/theoliveoil/
・ 「うどん県旅ネット」, 公益社団法人香川県観光協会, https://www.my-kagawa.jp/feature/olive110/quality
・ 「人間とオリーブの3000年を超える歴史とその関係性」, 日本オリーブ株式会社, https://www.nippon-olive.co.jp/contents/tree/%e3%82%aa%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%96%e3%81%ae%e6%ad%b4%e5%8f%b2/

ホホバオイルの約98%を構成するのは、ワックス(主にワックスエステル、遊離脂肪酸、アルコール、炭化水素)です。そのため、オイルではなく、液体ワックスとして広く知られています。ホホバオイルの脂肪酸組成は、アルガンオイルやオリーブオイルとは大きく異なり、エイコセン酸が70~80%を占めます。エイコセン酸は、さまざまな植物油やナッツに含まれるオメガ9の一価不飽和脂肪酸です。保湿効果があり、化粧品や医薬品などに使用されています。ホホバオイルには、ビタミンE、ビタミンB群、ケイ素、クロム、銅、亜鉛が含まれています。ビタミンB群は、肌のキメや色調を改善するのに役立ちます。シリコンは肌の弾力性を改善するのに役立ちます。クロムは血糖値を調節するのに役立ち、にきびの予防に役立ちます。銅はコラーゲンの生成を促進し、小じわやしわを目立たなくするのに役立ちます。亜鉛は油の分泌を調節するのに役立ち、ニキビの予防に役立ちます。

肌に潤いと栄養を与えてエイジングケアに効果的なアルガンオイル、肌の炎症を抑えながら潤いと栄養を与えるオリーブオイル、肌の保湿と質感やトーンの改善にはホホバオイルなど、それぞれに特徴や利点があるため、目的に応じて使い分けるとよいといえます。種類の同じオイルであっても、原料の品質や製法によっても成分の含有量に差がでます。商品を選ぶときには、そのあたりのことを考慮に入れて選ぶことも大切です。

傷跡にはバイオイルがよい?【結論】

バイオイルは、傷跡やストレッチマークのケアのために開発されたオイルで、ビタミンEの他に、ビタミンAが追加されています。天然成分のすべてが肌に無害であるとは限らないものですが、バイオイルに人工的に配合されたビタミンAのパルミチン酸レチノールは、人によっては肌に合わずにトラブルの引き金となる可能性は皆無ではないことには注意が必要です。傷跡をきれいに治すのに必要な「保湿」は、まずは不足している油分を補うことが大切です。オイルの成分比較で明らかなように、アルガンオイルやオリーブオイルには、天然のビタミンEなどが含まれています。必ずしもバイオイルを使用しなければ、傷跡がきれいに治らないというわけではありません。

日本の気候は、変化の激しい梅雨、高温多湿の夏、乾燥する冬など、肌をとりまく環境も四季で変化します。また、同じオイルであっても、気温によって、寒い冬は油分が固くなり、温かい夏は柔らかくなります。肌のコンディションを常に最適に保つには、例えば、春から夏はさらっとした軽めの質感のスキンケアオイル、冬はバームなどの油分やワックス感の強いものを使うなど、季節や体調によって、肌のお手入れに使うスキンケアオイルは使い分けることが必要です。

普段から少しずつ試して、自分の肌に合うスキンケアオイルを知っておくと、傷を負ってしまったときにも安心です。

自分の肌に合うものが一番なんだね!
スキンケアオイルは、季節やそのときどきの肌のコンディションによって使い分けるのがポイント!

出典(参考文献):

 

*1 「バイオイル」, 小林製薬, https://www.kobayashi.co.jp/brand/bioil/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=Y-cpc_bioilRES

*2 「バイオイルで乾燥対策」(小林製薬 https://www.kobayashi.co.jp/brand/bioil/care/)

*3 Interview with founders of skincare brand Bio-Oil, Justin and David Letschert. Witten by NewsServices.com, Business Daily Media. https://businessdailymedia.com/sme-business-news/10593-interview-with-founders-of-skincare-brand-bio-oil-justin-and-david-letschert

 *4 You’ll Never Guess The Weird Inspiration Behind This $12 Cult Favorite. REFINERY29. https://www.refinery29.com/en-us/bio-oil-uses

*5 「第3回 乳がん術後のケア 放射線治療による皮膚障害のためのケア」(ライフライン21がんの先進医療|蕗書房, https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_6392)

*6 「第2回 乳がん術後のケア 乳房切除術後の皮膚・肌のケア 傷の手入れをすることで自分の心の傷も癒える」(ライフライン21がんの先進医療|蕗書房,  https://gan-senshiniryo.jp/standard/post_6389

*7 「アルガンオイル40種の使い方 」(メルヴィータhttps://jp.melvita.com/argan-tips#faceCare

*8 「アルガンオイルについて」(日本アルガンオイル協会https://www.japanarganoil.org/arganoil.html)

*9 Said Gharby and Zoubida Charrouf. Argan Oil: Chemical Composition, Extraction Process, and Quality Control. 2021, Front Nutr.; 8: 804587. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8850956/

*10 Kenza Qiraouani Boucetta, Zoubida Charrouf, Hassan Aguenaou, Abdelfattah Deroui.

The effect of dietary and/or cosmetic argan oil on postmenopausal skin elasticity. 2015, Clinical Interventions in Aging:10 339–349

*11 Heba A. Gad, Autumn Roberts, Samirah H. Hamzi, Haidy A. Gad, Ilham Touiss, Ahmed E. Altyar, Osama A. Kensara, and Mohamed L. Ashour. Jojoba Oil: An Updated Comprehensive Review on Chemistry, Pharmaceutical Uses, and Toxicity. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8197201/

*12 Dr. Josh Axe. Jojoba Oil Benefits for Face, Hair, Body and More. https://draxe.com/beauty/jojoba-oil/

*13 Boskou, Dimitrios; Blekas, Georgios; Tsimidou, Maria (April 2006). 4 Olive Oil Composition. Olive Oil. 2022. p. 42. doi:10.1201/9781439832028.pt2. ISBN 978-1-893997-88-2.

*14 USDA Database. https://web.archive.org/web/20150620134833/http://ndb.nal.usda.gov/ndb/search/list?qlookup=04053&format=Full

*15 Chemical Book. https://www.chemicalbook.com/ProductIndex_JP.aspx

*16 FoodData Central. https://fdc.nal.usda.gov/fdc-app.html#/food-details/748608/nutrients

*17 「傷跡のケアって何が必要?2」, きずときずあとクリニック, https://kizu-clinic.com/blog/uncategorized/1904Hこのエリアにレビュー本文を記入します。

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