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投資信託とETFのリターン比較!意外なパフォーマンスの実態が明らかに

星の数ほどある投資信託とETFの羅針盤。

投資信託とETFのリターン比較をして、少しでも収益性の高い商品を購入したいと考える人は多いでしょう。しかし、星の数ほどある投資信託とETF。あてもなく探し出すのは、至難の業です。そこで、国内の投資信託の実際のパフォーマンスデータを用いて筆者が比較してみたところ、意外な実態が明らかになりました。収益性の高い商品を選びたいのであれば、色眼鏡は絶対に外すべきです。

この記事では、評価指標の読み方や収益性の高い商品の選び方といった基本的なことから、実際のデータを利用したパフォーマンスの比較と傾向、2023年9月に東京証券取引所に初めて上場したアクティブETFの特徴などを、ファイナンシャルプランナーがご紹介しています。

投資信託とETFの違い

投資信託とETFの特徴と主な違い

投資信託とETFは、どちらも投資家から集めた資金を運用の専門家が株式や債券などに投資して運用する「ファンド」です。最大の違いは、証券市場に上場しているか非上場かです。ETFとは、Exchange Traded Fundの頭文字をとった略で、日本語では上場投資信託と呼ばれています。ETFは、証券取引所に上場するファンドで、上場株式と同じ様に、証券会社を通じて投資家は売買することができます。投資信託は、非上場のファンドで、証券会社でも購入できますが、銀行などの金融機関でも購入することができます。投資信託のしくみについては、以下の記事も参考にしてみてください。

それ以外に、以下のような相違点があります。

売買のタイミング:
ETFは証券取引所で売買され、株や債券などと同じようにリアルタイムで価格が変動します。買い手と売り手が注文を出し合い、折り合いのついたところで売買成立(約定)します。価格は、約定した時点で決定します。
非上場の投資信託は、約定日の基準価格での売買になります。通常、基準価額は1日1回その日の夕方に算出されます。注文した時点では売買の価格が確定していなく、売買の注文をした日の基準価額で必ず取り引きされるとも限らないという特徴があります。

商品数:
東京証券取引所に上場するETFは数百銘柄です。一方、投資信託は14,000銘柄以上あり、投資対象や運用方針においても幅広い商品があります。

運用方法の違い

運用方針によるファンドの分類には、アクティブ型とパッシブ型があります。アクティブ運用を行うファンドをアクティブファンド、パッシブ運用を行うファンドをパッシブファンドといいます。パッシブ型のファンドの代表的なものに、株価指数などのベンチマークの指数に連動した運用パフォーマンスを目指す、インデックスファンドがあります。ベンチマークにする指数は、株価指数、債券指数、REIT指数、コモディティ指数など、それぞれのファンドの特色や運用方針によって異なります。それに対して、アクティブ型のファンドは、インデックス運用よりも機動的に投資先を選択し、株価指数などのベンチマークの指数を上回る運用パフォーマンスを目指します。割安と考えられる銘柄に投資を行うバリューファンド、将来的に高い成長性と収益性が期待できる銘柄に投資するグロースファンドなど、運用方針によってさまざまな種類があります。テーマを絞って関連する銘柄に投資するテーマ型ファンドも、アクティブファンドの一種です。AIなどの将来的に成長が見込めるテーマに絞ったものや、ヘルスケアや旅行業界など特定の業界に関連する銘柄に絞って投資するもの、エコファンドなど環境に配慮した経営を行う企業を中心に投資するもの、世の中の動きや社会問題に着目して投資するものなど、テーマはさまざまです。

ETFもファンドの一種なので、アクティブ型とパッシブ型の両方がありますが、パッシブ型の指数に連動した運用を目指すインデックスファンドが国内では現在は主流で、日本の証券取引所に上場しているアクティブファンドはまだ少ないです。その点では、投資信託のほうが商品数や種類が豊富で、選択肢が多いといえます。

収益性の高い投資信託とETFの選び方

まずは、投資信託とETFの選び方の基本を軽くおさらいしておきましょう。

【投資信託とETFの選び方の基本】

  1. 投資対象・運用方針
    どんな資産に投資して、どのような運用方針のファンドなのかを、必ず目論見書でチェックする。
  2. 手数料や信託報酬
    手数料や信託報酬などの諸条件を、必ず目論見書でチェックする。
  3. 純資産総額・運用実績
    純資産総額が、ある程度大きい銘柄を選ぶ。ファンドの規模を示す純資産総額が極端に小さいファンドは、運用会社が運用を停止して繰上償還するリスクがある。大きいファンドは、人気の高いファンドといえるが、必ずしも運用成績がよいとは限らないので注意が必要。
  4. 自分にあったものを選ぶ
    リターンのみに注目するのではなく、自分のリスク許容度、ライフプランや目的に合ったものを選ぶ。

収益性をみるには?

ファンドを保有して得られる収益を示す指標には、分配金利回りや累積リターンなどがあります。分配金健全度は、分配金総額のうちの普通分配金が占める割合を示します。元本の取り崩しに当たる「元本払戻金(特別分配金)」の比率が大きいファンドは、運用の成果が上がっていなくても元本を取り崩して分配金を出している可能性があります。分配金健全度も考慮に入れることは大切です。

分配金利回り(%)= 過去1年間の分配金累計 ÷ 直近月末の基準価格 × 100
分配金健全度(%)= 普通分配金 ÷ 分配金総額 × 100

累積リターンは、ファンドの一定期間(1カ月、6カ月、1年、3年など)の基準価格の「月間騰落率」を掛け合わせたものです。「月間騰落率」は、分配金を加えた基準価額の変化率を表すデータで、累積リターンでは分配金を受け取らずに再投資した投資効果の分析ができます。分配金の再投資は考慮されていますが、販売手数料や分配金にかかる税金などは考慮されていません。

累積リターン(%) = {[nΠ1(1+月次リターンn)] – 1} ×100
n=月数

あくまでも過去の実績から求められる数値であって、将来の運用成果を保証するものではないということには注意する必要はありますが、これらの指標を使えば、収益面からみたファンドの運用成績を他の商品と比較して検討することができます。

しかし、貯金であれば、利子が高ければ高いほど収益性が高いといえるかもしれませんが、投資の場合は、分配金利回りやリターンの大きさだけでは、収益性の高いファンドであるとはいえません。なぜならば、投資にはリスクがあるからです。

収益性の高いファンドとは? リスクとリターン

ファンドの収益性を評価するときには、「リスク1単位あたりのリターンの大きさ」という考え方をします。数式の基本形は「リターン÷リスク」で、リターンを得るためにどれだけのリスクをとったのかを数値化して指標にします。とったリスクに対して、より多くのリターンを得られるものが、効率よく収益を上げることができる収益性の高いファンドと評価されるのです。

ポートフォリオの収益性を評価する方法

ポートフォリオの収益性とリスクを分析し、評価するための代表的な指標には、以下のようなものがあります。

  1. シャープレシオ
  2. 標準偏差
  3. β(ベータ)
  4. トラッキング・エラー
  5. インフォメーションレシオ

パフォーマンス評価指標の種類と読み方

シャープレシオ

シャープレシオは、投資の効率性を評価する指標で、ポートフォリオやファンドの運用成績の比較に広く用いられています。リスクをとって運用した結果、安全資産から得られる収益をどの位上回ったのかを測ります。シャープレシオの「シャープ」は、考案した米国の経済学者ウィリアム・シャープ氏(William Sharpe)の名に由来します。シャープ氏は、投資戦略におけるモダンポートフォリオ理論(現代ポートフォリオ理論)の一つである資本資産評価モデル(Capital Asset Pricing Model, CAPM)を創案しました。

シャープレシオを求める数式:
シャープレシオ = (ポートフォリオの年率平均リターン − 無リスク資産利子率) ÷ ポートフォリオの標準偏差

無リスク金利は、リスクを取らずに得られる利益のことで、通常は、国債の10年利回りの値を使用します。シャープレシオは、数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いことを意味し、効率よく収益が得られたということになります。シャープレシオでは、ポートフォリオの標準偏差をリスク指標とします。統計学では標準偏差は、データの中央値からの乖離の度合いを表わし、一般にσ(シグマ)で表されます。

標準偏差の正規分布
標準偏差の正規分布

中央の0σ(平均値)を挟んで一番近い上下の線がそれぞれ+1σと-1σ、2番目に近い上下の線が+2σと-2σ、3番目に近い上下の線が+3σと-3σの順に並んでいます。統計学的に±1σの範囲には68.26%の数値が収まり、±2σの範囲には95.44%の数値が収まり、±3σの範囲には99.74%というほぼすべての数値が収まることになっています。

投資収益率のデータの分布では、期待収益率からの広がり度合いを数値化したものが標準偏差で表されます。投資におけるリスクとは、投資家の期待したとおりに市場が動かないこと(不確実性)です。損失が発生すること(下方リスク)も、期待以上の成果が上がること(上方リスク)も、リスクと捉えます。よって、投資におけるリスクは、投資収益率の期待値である期待収益率を基準にして、そこからどれだけ乖離しているかによって測られます。期待収益率からの乖離が大きい(標準偏差が大きい)投資対象は、期待を大幅に上回る収益となる可能性も、大幅に下回る収益となる可能性もあるためリスクが高いといえます。逆に、期待収益率からの乖離が小さい(標準偏差が小さい)ものは、リスクが小さいといえます。

 収益率(%)標準偏差シャープレシオ
ポートフォリオA3.242.481.04
ポートフォリオB3.7111.940.26
ポートフォリオC1.502.540.33
無リスク金利0.65%
【シャープレシオの比較例】

横軸にリスク(標準偏差)、縦軸にリターン(収益率)を取ったグラフ上で、縦軸上のリスク金利と各ポートフォリオのリターンを結んだ直線の傾きがシャープレシオの値です。この直線の傾きが大きいほどシャープレシオが高く、パフォーマンスの高いポートフォリオといえます。逆に、傾きが低いほど、シャープレシオが低い、つまりパフォーマンスが低いポートフォリオであることを意味します。

シャープレシオが1ということは、超過リターンとリスクがちょうど同じレベルであることを意味します。シャープレシオの目安としては、一般的に1を超えるのが「優良」であるとされています。0.5~1.0の範囲は「通常」、2.0以上のファンドは「超優良」なパフォーマンスであるとされます。

トレイナーレシオ(トレイナー尺度)

トレイナー・レシオは、投資の効率性を評価する指標で、1965年に米国の経済学者ジャック・トレイナー氏(Jack Treynor)が考案しました。ポートフォリオのリスクを考慮したリターンを評価するもので、ベンチマークに対するポートフォリオのパフォーマンスを測定します。

トレイナーレシオを求める数式:
トレイナーレシオ =  (ポートフォリオの収益率 - 無リスク資産利子率) ÷ ポートフォリオのβ(ベータ)

トレイナーレシオを求める数式では、分母のリスク指標にβ(ベータ)を使用します。β(ベータ)とは、市場全体(東証株価指数(TOPIX)など)の収益率とポートフォリオの収益率の連動性の度合いを表すものです。トレイナーレシオは、数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いことを意味し、効率よく収益が得られたということになります。

トラッキング・エラー

トラッキング・エラーは、ポートフォリオのリターンとベンチマークのリターンの乖離の度合いを示す指標で、ポートフォリオのリターンとベンチマークのリターンとの差(アクティブリターン)の標準偏差をとった値となります。ベンチマークに連動した運用を目指すインデックスファンドでは、トラッキング・エラーはゼロに近いほどベンチマークに連動しているよいファンドであるといえます。アクティブファンドでは、数値が大きいほど、積極的なリスクをとって(アクティブリスク)ベンチマークを上回るアクティブ運用を行い超過収益(アクティブリターン)を得ているといえます。

インフォメーションレシオ

インフォメーションレシオは、アクティブ運用の効率性の評価に用いられる指標です。インフォメーションレシオは、アクティブリターンをトラッキングエラーで除することで求められ、ベンチマーク以上の超過リターンを得るために、どのくらいアクティブリスクがとられたかを表します。数値が大きいほど、アクティブリスクに対する効率性が高いことを示します。

レーティング

レーティングは、評価機関がファンドのパフォーマンスを独自の基準で評価し、数値化したものです。代表的なレーティングには、 モーニングスターレーティング(モーニングスター株式会社)や、 QUICKレーティング(株式会社QUICK)などがあります。

評価機関のリスト(投資信託協会ホームページ)https://www.toushin.or.jp/link/ratingagency/

投資信託とETFのリターン比較

インデックス型の投資信託とETFのリターン比較

投資信託とETFでは、どちらのリターンが大きいのでしょうか? 例えば、TOPIXに連動する運用を目指すファンドの購入を検討している場合に、投資信託とETFのどちらを購入したほうが「お得」なのだろうかと迷う人も少なくはないかもしれません。

その答えは、「投資信託かETFかというよりも、ファンドによる」です。

インデックス型のファンドは、ベンチマークに連動した運用成績を目指すファンドです。ですから、ベンチマークが同じインデックス型の投資信託とETFを比較することには、あまり意味がありません。リターンのよいインデックスファンドを選びたい場合には、投資信託かETFかというよりも、パフォーマンスのよいベンチマークに連動するファンドを選ぶことのほうが重要です。また、ベンチマークときちんと連動した運用ができているファンドなのか、それよりも下回るもしくは上回る運用成績のファンドなのかを、それぞれみてゆくしかありません。市場平均(ベンチマーク)との連動性を示す指標のβ(ベータ)や、ファンドのリターンからβ(ベータ)を差し引いたα(アルファ)、トラッキング・エラーなどの指標を参考にするのもよいでしょう。α(アルファ)は、数値が高いほど、市場平均を上回りリターンが高かったことを示します。

信託報酬が低いファンドのほうが、保有期間中のコストを抑えられて、その分リターンが大きくなりそうな印象を受けるかもしれません。また、分配金を出すファンドの方が出さないファンドよりも一見儲かるような印象を受けやすいかもしれません。しかし、実際にはそうとも限らないところには注意が必要です。ファンドごとに信託報酬や分配金の有無、為替ヘッジの有無(外国資産に投資するファンドの場合)などの諸条件を目論見書で確認した上で、運用成績との兼ね合いをみながら比較検討する必要があります。

アクティブ型とインデックス型のパフォーマンス比較

アクティブ型とインデックス型の投資信託のパフォーマンス比較を、金融庁がQUICK資産運用研究所に委託して2018~2022年の5年間のデータを分析した際のデータを利用して行ってみます。データは、以下のリンク先の金融庁のホームページから取得することができます。

「国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)策定と国内公募投信に関する諸論点についての分析」の公表について(金融庁)https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20230421.html

◇分析対象:計測時点で5年間の運用実績のある国内籍公募追加型株式投資

信託。ETF(上場投信)およびマネープール相当は対象外。

◇計算項目:対象ファンドのシャープレシオ・累積リターン・価格変動リス

クについて、 各年末を算出基準日として過去5年の期間で算出した。 *算出に使用するリターンは月次リターンで課税前分配金再投資ベース。

引用元: 「運用会社のKPI測定と諸論点に関する分析について(2023年4月21日)」QUICK資産運用研究所 https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20230421/20230421.pdf

2018~2020年の5年間の年末時点のデータの大まかな全体像をみると、期間中にシャープレシオが1以上を記録したデータは、198(重複銘柄は排除せず)でした。シャープレシオが通常の範囲とされる0.5以上の記録は全体の総数の25.5%でした。優れているとされる1.0以上の記録をつけたのは、全体の総数の1.1%でした。その内、インデックス型がシャープレシオ1以上をつけた回数は、わずか5回(2.5%)で、それ以外の97.5%がアクティブ型による記録です。そもそも、全体の総数に占めるアクティブ型のデータの割合が86%で、インデックス型の割合は14%と少ないです。しかし、それを考慮に入れても、結果は優れない印象ではないでしょうか。既に述べたように、シャープレシオが1ということは、超過リターンとリスクがちょうど同じレベルであることを意味します。アクティブ型は、多種多様なアプローチ方法を駆使してインデックス(指数)を上回るパフォーマンスを目指す運用方針のファンドです。シャープレシオ1.0以上の範囲をみてゆく限りでは、実際にその通りの結果となっています。

では、シャープレシオが通常の範囲とされている「0.5~1」の範囲ではどうでしょうか。その範囲のデータ4,439個中、インデックス型がつけた記録は922(20.8%)で、79.2%はアクティブ型の記録でした。この範囲では、インデックス型は総数の割合を少し上回っています。シャープレシオが0.5以上のデータの割合をみた場合、アクティブ型の23.7%に対して、インデックス型は36.4%でした。

 0.5~1.0未満1.0以上総数
アクティブ型3,517 (79.2%)193 (97.5%15,644 (86%)
3,710 [アクティブ型総数の23.7%]
インデックス型922 (20.8%)5 (2.5%)2,546 (14%)
927 [インデックス型総数の36.4%]
合計4,439 [全体総数の24.4%]198 [全体総数の1.1%]18,190
4,637 [全体総数の25.5%]
【シャープレシオが0.5以上の投資信託の割合】

インデックス型投資信託(シャープレシオ1以上)(2018~2022年)

インデックスファンドが期間中にシャープレシオ1以上をつけた投資信託は、「野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)」、「野村グローバルSRI 100」、「iシェアーズ 米株S&P500インデF」、「インデックスコレクション(国内債券)」、「DC日本債券インデックスL」の5ファンドで、いずれも2018年と2021年につけた記録でした。

インデックス型投資信託(シャープレシオ1以上)(2018~2022年)をみる

年末日

ファンド名(一部略称)

シャープレシオ

年率リターン・幾何(%)

リスク(%)

運用会社(略称)

QUICK大分類

形態

インデックス型

つみたてNISA

DC専用

2021/12/30

野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)

1.137

17.247

15.088

野村

先進国株式

FML

1

1

2021/12/30

野村グローバルSRI 100

1.124

16.997

15.065

野村

先進国株式

FML

1

2021/12/30

iシェアーズ 米株S&P500インデF

1.107

17.164

15.491

ブラックロック

先進国株式

FML

1

1

2018/12/28

インデックスコレクション(国内債券)

1.007

1.760

1.748

三井住友TAM

国内債券

FML

1

1

2018/12/28

DC日本債券インデックスL

1.004

1.755

1.750

三井住友TAM

国内債券

FML

1

1

(「2022年末(1-a)ファンド分類別・運用会社別・平均分析データ」(金融庁)より作成 https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20230421.html

アクティブ型投資信託 シャープレシオ TOP30(2018~2022年)

5年間のシャープレシオの記録を高い順に並べると、トップは2021年の「A・バーンスタイン・米国成長株投信B)」(アライアンス・バーンスタイン)の1.586でした。同シリーズのファンドの同年のデータが上位4位までを占めています。

アクティブ型投資信託 シャープレシオ TOP30(2018~2022年)をみる

順位

年末日

ファンド名(一部略称)

シャープレシオ

年率リターン・幾何(%)

リスク(%)

運用会社(略称)

QUICK大分類

形態

DC専用

ラップ専用

通貨選択

1位

2021/12/30

A・バーンスタイン・米国成長株投信B

1.586

24.192

14.433

アライアンス

先進国株式

FML

2位

2021/12/30

A・バーンスタイン・米国成長株投信D

1.584

24.022

14.357

アライアンス

先進国株式

FML

3位

2021/12/30

A・バーンスタイン・米国成長株投信A

1.518

22.687

14.239

アライアンス

先進国株式

FML

4位

2021/12/30

A・バーンスタイン・米国成長株投信C

1.512

22.570

14.232

アライアンス

先進国株式

FML

5位

2021/12/30

三菱UFJ NASDAQオープン Bコース

1.509

25.212

15.869

三菱UFJ国際

先進国株式

FML

6位

2021/12/30

GSテクノロジー株式ファンド B(H無)

1.509

26.071

16.383

ゴールドマン

先進国株式

FML

7位

2021/12/30

米国NASDAQオープンBコース

1.485

23.870

15.331

野村

先進国株式

FML

8位

2021/12/30

三菱UFJ NASDAQオープン Aコース

1.443

23.670

15.700

三菱UFJ国際

先進国株式

FML

9位

2020/12/30

投資のソムリエ<DC年金>

1.435

3.583

2.478

AMOne

バランス

FML

1

10位

2021/12/30

GSテクノロジー株式ファンド A(H有)

1.413

24.378

16.536

ゴールドマン

先進国株式

FML

11位

2021/12/30

米国NASDAQオープンAコース

1.406

22.190

15.179

野村

先進国株式

FML

12位

2021/12/30

野村世界業種別 (世界半導体株投資)

1.401

30.623

20.819

野村

先進国株式

13位

2020/12/30

投資のソムリエ<DC年金>リスク抑制型

1.383

2.914

2.095

AMOne

バランス

FML

1

14位

2021/12/30

世界医療機器関連株ファンド(ヘッジなし)

1.366

23.108

16.317

フィデリティ

先進国株式

FML

15位

2019/12/30

東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン

1.358

22.918

16.289

東京海上

国内株式

FML

16位

2021/12/30

G・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジなし)

1.355

22.960

16.356

AMOne

グローバル株式

FML

17位

2018/12/28

東京海上・円資産バランスファンド(毎月)

1.355

2.986

2.192

東京海上

バランス

FML

18位

2019/12/30

中小型成長株ファンドF ジェイネクスト

1.352

22.767

16.307

SBI

国内株式

FML

19位

2021/12/30

野村米国ブランド株投資(米ドル)毎月

1.347

24.398

17.474

野村

先進国株式

FOF

1

20位

2021/12/30

野村米国ブランド株投資(米ドル)年2

1.345

24.504

17.582

野村

先進国株式

FOF

1

21位

2021/12/30

野村米国ブランド株投資(アジア通貨)年2

1.337

28.260

20.360

野村

先進国株式

FOF

1

22位

2018/12/28

野村ファンドラップ日本債券

1.337

2.672

1.990

野村

国内債券

FML

1

23位

2021/12/30

野村米国ブランド株投資(アジア通貨)毎月

1.330

28.128

20.398

野村

先進国株式

FOF

1

24位

2021/12/30

野村米国ブランド株投資(円)毎月

1.327

22.681

16.554

野村

先進国株式

FOF

1

25位

2021/12/30

企業価値成長小型株ファンド

1.318

30.793

22.465

AMOne

国内株式

FML

26位

2021/12/30

米国成長株式ファンド

1.316

23.137

17.049

三井住友TAM

先進国株式

FOF

27位

2021/12/30

ニッセイAI関連株式F(為替ヘッジなし)

1.310

24.146

17.867

ニッセイ

先進国株式

FOF

28位

2018/12/28

明治安田日本債券オープン(毎月決算型)

1.305

2.219

1.694

明治安田AM

国内債券

FML

29位

2021/12/30

野村米国ブランド株投資(円)年2

1.305

22.449

16.705

野村

先進国株式

FOF

1

30位

2021/12/30

米国バイオ&テクノロジー株オープン

1.302

20.433

15.275

岡三

先進国株式

FML

「2022年末(1-a)ファンド分類別・運用会社別・平均分析データ」(金融庁)より作成 https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20230421.html

アクティブ型は「ハイリスク、ハイリターン」?

一般的に、アクティブ型はインデックス型に比べて、リターンは大きいがリスクも大きい「ハイリスク、ハイリターン」であると言われています。果たしてその通りなのでしょうか。

シャープレシオが期間中にアクティブ型のトップを記録した「A・バーンスタイン・米国成長株投信B」(アライアンス・バーンスタイン)と、インデックス型のトップを記録した「野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)」(野村アセットマネジメント)を比較してみると、この2銘柄のリスクは、期間中、ほぼ同じ水準で推移したことが分かります。その一方で、リターンは常にアクティブ型がインデックス型を上回っており、2018年から2020年においては、インデックス型の2倍近いリターンとなっています。

【アクティブ型】A・バーンスタイン・米国成長株投信B(2018~2022年)をみる

ファンド名(一部略称)

年末日

シャープレシオ

累積リターン(%)

年率リターン・月次(%)

年率リターン・幾何(%)

リスク(%)

純資産残高(億円)

残高(5年前)

QUICK大分類

形態

A・バーンスタイン・米国成長株投信B

2022/12/30

0.800

88.270

14.308

13.490

17.875

6474.820

258.520

先進国株式

FML

A・バーンスタイン・米国成長株投信B

2021/12/30

1.586

195.444

22.893

24.192

14.433

5688.640

264.900

先進国株式

FML

A・バーンスタイン・米国成長株投信B

2020/12/30

0.954

101.787

15.424

15.074

16.160

2277.650

324.150

先進国株式

FML

A・バーンスタイン・米国成長株投信B

2019/12/30

0.804

78.791

12.971

12.323

16.127

892.580

94.160

先進国株式

FML

A・バーンスタイン・米国成長株投信B

2018/12/28

0.800

77.752

12.832

12.192

16.034

417.660

49.090

先進国株式

FML

【インデックス型】野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)(2018~2022年)をみる

ファンド名(一部略称)

年末日

シャープレシオ

累積リターン(%)

年率リターン・月次(%)

年率リターン・幾何(%)

リスク(%)

純資産残高(億円)

残高(5年前)

QUICK大分類

形態

野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)

2022/12/30

0.745

76.355

12.879

12.015

17.297

64.530

2.180

先進国株式

FML

野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)

2021/12/30

1.137

121.568

17.152

17.247

15.088

17.740

1.750

先進国株式

FML

野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)

2020/12/30

0.609

55.761

10.335

9.268

16.978

3.980

1.630

先進国株式

FML

野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)

2019/12/30

0.490

39.090

7.914

6.822

16.141

3.100

1.620

先進国株式

FML

野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)

2018/12/28

0.382

27.452

6.137

4.971

16.059

2.240

1.320

先進国株式

FML

「2022年末(1-a)ファンド分類別・運用会社別・平均分析データ」(金融庁)より作成 https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20230421.html

これは、一部の期間の一部の銘柄を比較した結果であり、すべてのアクティブ型とインデックス型の銘柄に当てはまる結果というわけではありません。また、運用方針も異なる過去のデータでの比較であって今後も同様の結果になるとは限らないことから、この結果をもってどちらが優れているということもできません。

しかし、少なくとも、すべてのアクティブ型が特段にハイリスクであるというわけでもないということが分かります。そもそも、投資にはリスクがつきものです。同じ水準のリスクをとるのであれば、より高いリターンを生み出すファンドの方が魅力的と考える投資家は少なくはないのではないでしょうか。「インデックス型はリスクが低くて安定的」、もしくは、「アクティブ型はハイリスクだから危険」などの偏見をもたずに、銘柄選びを行うことが大切であるということです。

【運用会社別】シャープレシオ1以上投資信託

運用会社別では、5年間でシャープレシオ1以上をつけた回数が圧倒的に多かったのは、野村アセットマネジメント、三井住友DSアセットマネジメント、アセットマネジメントOneの3社でした。

運 用 会 社
野村アセットマネジメント48
三井住友DSアセットマネジメント32
アセットマネジメントOne29
三菱UFJ国際投信13
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント10

3社のシャープレシオ1以上のファンドごとの記録は、以下のとおりです。ファンドを選ぶ際の参考にしてください。

【野村アセットマネジメント】 投資信託(シャープレシオ1以上, 2018~2022年)をみる

ファンド名(一部略称)

年末日

シャープレシオ

年率リターン・幾何(%)

リスク(%)

QUICK大分類

形態

インデックス型

つみたてNISA

DC専用

ラップ専用

通貨選択

ジャパンドリームP

2019/12/30

1.134

19.317

16.987

国内株式

ジャパンドリームP

2018/12/28

1.022

16.291

16.175

国内株式

ターゲットプライス日経225(国内債移行)

2019/12/30

1.108

4.769

4.292

その他

FML

ノムラ日本債券オープン(野村SMA向け)

2018/12/28

1.019

1.832

1.799

国内債券

FML

1

ピムコ・世界インカム戦略F(円)

2019/12/30

1.261

2.965

2.341

先進国債券(格付混在)

FOF

1

ワールド・ウォーター・ファンド Aコース

2021/12/30

1.067

14.408

13.550

先進国株式

FML

ワールド・ウォーター・ファンド Bコース

2021/12/30

1.057

15.730

14.985

先進国株式

FML

情報エレクトロニクスF

2021/12/30

1.127

20.172

17.833

国内株式

米国NASDAQオープンAコース

2021/12/30

1.406

22.190

15.179

先進国株式

FML

米国NASDAQオープンAコース

2020/12/30

1.211

18.983

15.438

先進国株式

FML

米国NASDAQオープンBコース

2021/12/30

1.485

23.870

15.331

先進国株式

FML

米国NASDAQオープンBコース

2020/12/30

1.021

17.449

17.331

先進国株式

FML

野村G・クオリティ・グロースA(SMAEW)

2021/12/30

1.054

16.525

15.789

先進国株式

FOF

1

野村G・クオリティ・グロースB(SMAEW)

2021/12/30

1.052

17.692

16.991

先進国株式

FOF

1

野村J-REITファンド(野村SMA向け)

2018/12/28

1.026

9.046

8.840

国内REIT

FML

1

野村アクア投資 Aコース

2021/12/30

1.050

16.076

15.424

先進国株式

FML

野村アクア投資 Bコース

2021/12/30

1.046

17.391

16.804

先進国株式

FML

野村アジアREITファンド(毎月分配型)

2018/12/28

1.079

10.212

9.452

海外REIT

FML

野村アジアREITファンド(毎月分配型)

2019/12/30

1.028

8.743

8.531

海外REIT

FML

野村クラウド関連株式投信 A(ヘッジ有)

2021/12/30

1.225

26.745

21.355

先進国株式

FML

野村クラウド関連株式投信 A(ヘッジ有)

2020/12/30

1.072

23.016

21.648

先進国株式

FML

野村クラウド関連株式投信 B(ヘッジ無)

2021/12/30

1.286

28.031

21.133

先進国株式

FML

野村グローバルSRI 100

2021/12/30

1.124

16.997

15.065

先進国株式

FML

1

野村ピクテプレミアムブランドファンド A

2021/12/30

1.210

18.537

15.081

先進国株式

FML

野村ピクテプレミアムブランドファンド B

2021/12/30

1.152

19.390

16.687

先進国株式

FML

野村ファンドラップ日本債券

2018/12/28

1.337

2.672

1.990

国内債券

FML

1

野村ワールドスターオープン

2021/12/30

1.067

15.136

14.204

その他

FML

野村世界ESGインデックス(確定拠出年金)

2021/12/30

1.137

17.247

15.088

先進国株式

FML

1

1

野村世界業種別 (世界半導体株投資)

2021/12/30

1.401

30.623

20.819

先進国株式

野村世界業種別 (世界半導体株投資)

2020/12/30

1.033

22.538

22.230

先進国株式

野村米国ブランド株投資(アジア通貨)年2

2021/12/30

1.337

28.260

20.360

先進国株式

FOF

1

野村米国ブランド株投資(アジア通貨)毎月

2021/12/30

1.330

28.128

20.398

先進国株式

FOF

1

野村米国ブランド株投資(円)年2

2021/12/30

1.305

22.449

16.705

先進国株式

FOF

1

野村米国ブランド株投資(円)毎月

2021/12/30

1.327

22.681

16.554

先進国株式

FOF

1

野村米国ブランド株投資(円)毎月

2020/12/30

1.002

16.724

16.958

先進国株式

FOF

1

野村米国ブランド株投資(米ドル)年2

2021/12/30

1.345

24.504

17.582

先進国株式

FOF

1

野村米国ブランド株投資(米ドル)毎月

2021/12/30

1.347

24.398

17.474

先進国株式

FOF

1

野村未来トレンド発見ファンド B(H無)

2021/12/30

1.269

18.353

14.159

先進国株式

FML

【三井住友DSアセットマネジメント】 投資信託(シャープレシオ1以上, 2018~2022年)をみる

ファンド名(一部略称)

年末日

シャープレシオ

年率リターン・幾何(%)

リスク(%)

QUICK大分類

形態

DC専用

ラップ専用

Jリート・アジアミックス・OP(資産成長型)

2018/12/28

1.075

9.541

8.868

海外REIT

FML

Jリート・アジアミックス・OP(毎月決算型)

2018/12/28

1.084

9.587

8.826

海外REIT

FML

SMBCファンドラップ・米国株

2021/12/30

1.007

17.264

17.453

先進国株式

FOF

1

USテクノロジー・イノベーターズ・F(H有)

2021/12/30

1.131

23.359

20.554

先進国株式

FML

USテクノロジー・イノベーターズ・ファンド

2021/12/30

1.233

25.557

20.283

先進国株式

FML

エス・ビー・日本債券ファンド

2018/12/28

1.118

2.216

1.979

国内債券

グローバル・ベスト・ファンド

2021/12/30

1.215

20.498

16.591

先進国株式

FML

グローバルAIファンド

2021/12/30

1.257

28.647

22.142

先進国株式

FML

スーパー小型株ポートフォリオ

2018/12/28

1.204

17.694

14.508

国内株式

スーパー小型株ポートフォリオ

2019/12/30

1.177

17.627

14.821

国内株式

三井住友・DC外国株式アクティブ

2021/12/30

1.015

16.002

15.990

先進国株式

FML

1

三井住友・グローバル株式年金ファンドB

2021/12/30

1.003

15.398

15.576

先進国株式

FML

1

三井住友・げんきシニアライフ・オープン

2018/12/28

1.010

14.172

14.193

国内株式

三井住友・中小型株ファンド

2018/12/28

1.177

17.722

14.910

国内株式

三井住友・中小型株ファンド

2019/12/30

1.090

16.713

15.355

国内株式

大和住銀DC海外株式アクティブファンド

2021/12/30

1.211

20.746

16.859

先進国株式

FML

大和住銀DC外国株式ファンド

2021/12/30

1.198

20.512

16.882

先進国株式

FML

1

大和住銀DC日本債券ファンド

2018/12/28

1.058

1.884

1.780

国内債券

FML

1

大和住銀DC年金設計ファンド30

2021/12/30

1.112

4.600

4.128

バランス

FML

1

大和住銀日本小型株ファンド

2018/12/28

1.060

14.610

13.841

国内株式

米国ハイクオリティ株式ファンド(ヘッジ無)

2021/12/30

1.229

20.553

16.425

先進国株式

FML

米国ハイクオリティ株式ファンド(ヘッジ有)

2021/12/30

1.186

18.668

15.535

先進国株式

FML

【アセットマネジメントOne】 投資信託(シャープレシオ1以上, 2018~2022年)をみる

ファンド名(一部略称)

年末日

シャープレシオ

年率リターン・幾何(%)

リスク(%)

QUICK大分類

形態

DC専用

DIAM厳選米国株式ファンド

2021/12/30

1.269

20.790

16.018

先進国株式

DIAM新興市場日本株ファンド

2020/12/30

1.046

27.602

26.798

国内株式

DLIBJ公社債オープン(短期コース)

2018/12/28

1.107

0.312

0.282

国内債券

G・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジなし)

2021/12/30

1.355

22.960

16.356

グローバル株式

FML

G・ハイクオリティ成長株式F(限定ヘッジ)

2021/12/30

1.284

21.362

16.203

グローバル株式

FML

MHAM USインカムOP A(ヘッジあり)

2020/12/30

1.042

7.072

6.796

先進国債券(格付混在)

FML

MHAMキャピタル・グロース・オープン

2021/12/30

1.042

16.231

15.704

国内株式

MHAM新興成長株オープン

2019/12/30

1.084

20.118

18.658

国内株式

Oneニッポン債券オープン

2021/12/30

1.045

2.894

2.771

先進国債券(投資適格)

グローバル・セキュリティ株式F(3ヵ月)

2021/12/30

1.156

18.571

15.943

先進国株式

FML

グローバル・セキュリティ株式F(年1回)

2021/12/30

1.178

19.035

15.978

先進国株式

FML

グローバル新世代関連株式ファンド

2021/12/30

1.256

20.488

15.969

先進国株式

ハイブリッド証券中国元

2021/12/30

1.008

8.184

8.167

先進国債券(投資適格)

FOF

ファンド メガ・テック

2021/12/30

1.095

19.425

17.763

国内株式

マネックス・日本成長株ファンド

2019/12/30

1.125

20.821

18.469

国内株式

マネックス・日本成長株ファンド

2021/12/30

1.009

21.333

21.652

国内株式

企業価値成長小型株ファンド

2021/12/30

1.318

30.793

22.465

国内株式

FML

新光小型株オープン

2021/12/30

1.081

20.892

19.425

国内株式

FML

新光小型株オープン

2020/12/30

1.019

20.091

20.056

国内株式

FML

新光日本小型株ファンド

2021/12/30

1.082

20.921

19.415

国内株式

FML

新光日本小型株ファンド

2020/12/30

1.023

20.201

20.073

国内株式

FML

投資のソムリエ

2020/12/30

1.294

3.230

2.483

バランス

FML

投資のソムリエ

2021/12/30

1.045

2.638

2.523

バランス

FML

投資のソムリエ<DC年金>

2020/12/30

1.435

3.583

2.478

バランス

FML

1

投資のソムリエ<DC年金>

2021/12/30

1.174

2.978

2.529

バランス

FML

1

投資のソムリエ<DC年金>リスク抑制型

2020/12/30

1.383

2.914

2.095

バランス

FML

1

投資のソムリエ<DC年金>リスク抑制型

2021/12/30

1.005

2.155

2.145

バランス

FML

1

米国厳選成長株集中投資F A(ヘッジあり)

2021/12/30

1.083

17.114

15.844

先進国株式

FOF

米国厳選成長株集中投資F B(ヘッジなし)

2021/12/30

1.130

18.681

16.466

先進国株式

FOF

「2022年末(1-a)ファンド分類別・運用会社別・平均分析データ」(金融庁)より作成 https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20230421.html)

平均値ではインデックス型がアクティブ型を上回る

注意すべき点は、すべてのアクティブファンドのパフォーマンスが常にインデックスファンドを上回るわけではないことです。QUICK資産運用研究所のレポートによると、アクティブ型とインデックス型のファンドのシャープレシオの平均値の比較では、インデックス型の方が高いという結果になっています。アクティブ型のファンドのなかでパフォーマンスが優れているのは、その一部であるということになります。

あくまで平均値の比較という点に留意は必要となるが、全ファンド全体のアクティブ型のシャープレシオ平均がインデックス型を下回っている傾向に変化は見られない

引用元: 「運用会社のKPI測定と諸論点に関する分析について(2023年4月21日)」QUICK資産運用研究所 https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20230421/20230421.pdf

最新の投資信託のシャープレシオランキングは、以下のサイトでみることができます。
投資信託のシャープレシオランキング(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/markets/fund/ranking/?type=sharperatio&term=5y&category1=

アクティブETFが初上場

2023年9月7日に、国内のアクティブETFが東京証券取引所に初めて上場しました。上場したのは、シンプレックス・アセット・マネジメント、野村アセットマネジメント、三菱UFJ国際投信の3社6本のETFです。

これまで国内のETFは、インデックス型が中心で、アクティブ運用のETFは承認されず上場できませんでした。そのため、アクティブ運用のファンドに投資したい場合は、投資信託のなかから選ぶ、もしくは海外のアクティブETFを選択するしかありませんでした。アクティブETFの東京証券市場への上場が承認されたことで、国内のアクティブETFという選択肢も増えたことになります。

収益性の高さを条件にファンドを探す場合、アクティブファンドは選択肢となってくるでしょう。しかし、インデックス運用を上回る運用成績を目指す運用方針のとおりに実際に運用できているのか、運用成績を吟味する必要があることには注意が必要です。また、アクティブ型のファンドはインデックス型のファンドよりも信託報酬が高めの傾向があるため、高い信託報酬を払ってまでも購入する価値のあるファンドなのかどうかの見極めも重要です。

なぜこのタイミング?

証券市場に上場するアクティブ運用のファンドは、海外では日本よりも一般的です。これまで上場することができなかった日本は、遅れをとっていたといえます。しかし、なぜこのタイミングなのでしょうか?

その理由のひとつとして考えられるのは、2024年からはじまる新しい少額投資非課税制度(以降、新NISA)です。新NISAでは、「つみたて投資枠」の他に「投資成長枠」が設けられました。2023年9月1日に投資信託協会は、7日に東京証券取引所に上場した6本のアクティブETFを「成長投資枠」対象ファンドに追加しています。新NISAで中長期的な投資に制度を利用しやすくしたことで、投資による資産形成を個人に促すと同時に、日本経済の底上げの原動力のひとつにしようという目論見が透けてみえるようです。

新NISAと投資戦略については、こちらの記事をご覧ください。

上場したアクティブETFの特徴は?

 銘柄名称証券 コード信託報酬 (税込) 年率(%)商品分類決算
シンプレクス・アセット・マネジメントPBR1倍割れ解消推進ETF20800.99%追加型/ 国内/株式年1回
政策保有解消推進ETF20810.99%追加型/ 国内/株式年1回
投資家経営者一心同体ETF20820.99%追加型/ 国内/株式年1回
野村アセットマネジメントNEXT FUNDS 日本成長株アクティブ上場投信20830.6875%追加型/ 国内/株式年2回
NEXT FUNDS 日本高配当株アクティブ上場投信20840.5225%追加型/ 国内/株式年4回
三菱UFJ国際投信MAXIS高配当日本株アクティブ上場投信20850.4125%追加型/ 国内/株式年4回
【上場したアクティブETFの特徴の比較】

上場したファンドは、すべて追加型で、投資対象が日本株です。野村アセットマネジメントと三菱UFJ国際投信の高配当株に投資するETFは、年に4回も決算を行って分配金を支払う方針です。この2社は、日本企業の中でもパフォーマンスがよく高配当の優良銘柄や将来に高配当優良銘柄となり得る企業を選りすぐって投資する方針のETFを上場しています。トップランナー、または自力でトップにたどり着ける力のある企業へ投資する方針の2社に対して、シンプレックス・アセット・マネジメントは、投資家サイドから積極的にアプローチして日本の企業体質の改善や業績の底上げを促すなどの目的やテーマ性のある運用方針のETFを上場しています。

信託報酬(税込、年率)を比較すると、三菱UFJ国際投信の「MAXIS高配当日本株アクティブ上場投信」が、0.4125%で6本のなかでは最も安く、シンプレクス・アセット・マネジメントは3本とも0.99%で6本中最も高いという結果になりました。野村アセットマネジメントの2本は、0.5225%と0.6875%で、2社の中間に位置します。信託報酬は年率0.5~2.5%程度が一般的な範囲といわれています。アクティブ運用は、インデックス運用に比べて運用コストがかかりやすく、信託報酬が高めの傾向があります。シンプレックス・アセット・マネジメントの信託報酬は6本中で最も高いものの1%以内なので、アクティブ運用のファンドとして、妥当性のない高さというわけでもないでしょう。

投資信託とETFのリターン比較の結論

投資信託とETFはどちらも「ファンド」であり、最大の違いは、証券市場に上場しているか非上場かです。証券市場に非上場の投資信託と上場するETFのどちらが優れているのかという観点で比較することにはほとんど意味がなく、ファンドとしてパフォーマンスが優れているどうかの観点から信託報酬などの諸条件も考慮に入れた上で比較することが重要です。

収益性の高いファンドを選ぶには、単にトータルリターンの大きさで選ぶのではなく、シャープレシオなどの評価指標を使って、リスクとリターンの効率性を評価することが必要です。一般的に、アクティブ型はインデックス型に比べて「ハイリスク、ハイリターン」であると言われていますが、実際にはそうであるとも限りません。また、インデックス型のシャープレシオの平均値は、アクティブ型のそれを上回りますが、すべてのインデックス型が低リスクで安定しているというわけでもありません。インデックス型のファンドを選ぶときには、ベンチマークのパフォーマンスの良し悪しや、運用方針において目標とする運用が実際にできているかどうかもチェックしましょう。

収益性の高さを重視して選ぶのであれば、アクティブ型のファンドのなかからパフォーマンスのよい一部の商品を選りすぐるという方法があります。これまで、アクティブ型のファンドを購入したい場合の選択肢は、投資信託か海外のアクティブETFのみでした。しかし、2023年9月7日にアクティブETFが初めて東京証券市場に上場したことで、選択肢は広がったことになります。

尚、ご紹介した金融商品は、当サイトの推奨ではございません。比較検討する際には、信託報酬などの諸条件も目論見書で確認した上で、自身のリスク許容度に合わせて商品選択を行いましょう。

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