「株探プレミアム」と「会社四季報オンライン」の違い——それは、予想以上に奥深いものでした。
20年近くもの間、四季報ユーザーであった筆者。テーマ株に関する記事の執筆中に、「株探」の「人気テーマ」ランキングが目に留まり、「個人投資家目線の情報が充実していて、なんだか便利そうだ」ということに、今更ながら気づいてしまったため、実際に使って比較してみました。
株探プレミアムとは?
PR
STUDY
テスタさんは、300万円の元手から50億円の資産を築き上げた経歴を持つ個人投資家で、現在、多数のメディアでも活躍中です。そんな億トレーダーのテスタさんですが、個別銘柄の分析には「株探プレミアム」をよく使っているそうです。はたして、テスタさんはどのようにして投資の世界で大成功をおさめたのでしょうか? テスタさんの投資手法や考え方を知りたい方には、株探プレミアムを活用した分析方法についてのインタビュー動画が参考になるかもしれません。「億トレーダー・テスタさんに聞く!! 株探プレミアム活用術」by ミンカブ・ジ・インフォノイド
テスタさんは、分析ツールの選び方について、次のように述べています。
そもそも、有料ツールも投資も実際に使ってみたり実践してみないと分からないと思います。まずは使ってみて自分にあっていれば使いつづける、合わなければ他のものをひたすら試してみる。それくらいのスタンスでいいんだと思います。一度チャレンジして、駄目だったらやめれば良いということと一緒で。しかも株探プレミアムは無料でチャレンジできるわけですから良いですよね。
引用元:「株探プレミアム」(株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド) https://info.kabutan.jp/lp_d/202207/
独自のお役立ち情報が満載!
株探の概要
【運営会社概要】
株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド
設立: 2006(平成18)年7月7日
事業内容: メディア事業・ソリューション事業
(「株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド 会社案内」よりhttps://minkabu.co.jp/company/ )
株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドは、2006年に「株式会社マスチューン」として発足し、2007年に投資家向けソーシャルメディア「みんなの株式」のサービスを開始しました。商号は2012年に「株式会社みんかぶ」に、2018年に「株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド」に変更しています。さまざまな情報サイトやソリューションサービスを展開し、株式情報サイト「Kabutan(株探)」 の運営は2015年に開始しました。2022年に、㈱ライブドアを完全子会社化し、国内最大規模のネットメディア事業を展開しています。
「みんかぶ」との違い
「株探」と「みんかぶ」のどちらも、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが運営する投資情報サービスです。「株探」は投資情報サイトで、「みんかぶ」は投資情報サービスである以外に日本最大の個人投資家ソーシャルメディアであるという違いがあります。
「みんかぶ」は、2005年当時ゴールドマンサックス証券のアナリストであった株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド代表取締役社長の瓜生 憲(うりゅう けん)氏が、「個人投資家の皆様でも機関投資家(プロの投資家)に負けない投資力を実現できるサービス」をというコンセプトのもとに発案したものです。機関投資家(プロ)と個人投資家の最大の違いは、投資に関する意見を交換し合う場所の有無であると瓜生氏は考えていて、「みんかぶ」は2007年4月に投資家向けの本格的なソーシャルメディアとして誕生しました。*1
「みんかぶ」はオープンなソーシャルメディアで、会員登録を行わなくてもサイト上の基本的な情報はすべて閲覧可能です。会員登録をすると、個別銘柄予想でのシミュレーションや、個別銘柄予想や日記を通じての個人投資家同士の交流などができます。*2
「みんかぶ」にも、「みんかぶプレミアム」という有料プラン(月額990円)のプランがあります。有料会員になると、資産形成サポートツール「みんかぶアセットプランナー」のすべての機能を使うことができます。
無料会員との違い
株探の会員サービスには、無料の「株探会員」と有料の「プレミアム会員」の2種類があります。会員は、株探サイトにログインすることで、会員向けの機能が使えるようになります。どちらの会員登録もしていない非会員は、フリーコンテンツのみ利用することができます。
プレミアム会員の無料会員との主な違いは、以下のとおりです。
1.リアルタイムな株価情報
無料会員では20分遅れで表示される株価情報が、プレミアム会員はリアルタイムで表示されます。
2.プレミアム会員限定コラムが読める
プレミアム会員限定のコラムの全文を読むことができます。(無料会員は1ページ目のみ読むことができます。)
3.膨大なファンダメンタルズ情報を利用できる
プレミアムでは、企業業績の表示期数が長期であるほか、業績修正履歴などの無料会員では表示されないファンダメンタル情報を利用することができます。
例)
通期業績: 無料会員「5期(直近4期+今期予想)」 ⇒ プレミアム会員「25期」
財務実績: 無料会員「直近3期」 ⇒ プレミアム会員「21期」
四半期業績: 無料会員「8四半期(2年分)」 ⇒ プレミアム会員「20四半期(5年分)」
4.大株主(ファンド)の保有動向がわかる
プレミアム会員は、世界有数のファンドなどの大株主が保有する銘柄一覧や保有割合の増減などの情報を利用することができます。
5.広告非表示でお気に入り銘柄登録数が無制限
無料会員では表示される広告が、プレミアム会員では非表示です。また、お気に入り銘柄登録できる銘柄数が、無料会員では10銘柄までですが、プレミアム会員は無制限です。
会社四季報オンラインとは?
会社四季報の概要
【運営会社概要】
株式会社東洋経済新報社
創立: 1895(明治28)年11月15日
事業内容: 雑誌事業、 書籍事業、 デジタルメディア事業、 データベース事業、 ビジネスプロモーション事業(セミナー・広告・カスタム出版)など
(「株式会社東洋経済新報社 会社概要」より https://corp.toyokeizai.net/who-we-are/outline/ )
東洋経済新報社は、1895(明治28)年に、当時、新聞記者であった町田忠治(まちだ ちゅうじ)氏によって、経済雑誌『東洋経済新報』の創刊とともに創立されました。町田氏は、英国を訪れた際、『The Economist』などの経済雑誌の影響力の大きさを目の当たりにし、日本でも同様の雑誌の必要性を痛感して創刊に至ったといいます。根底にあったのは、「民主主義や自由主義の推進が経済発展には不可欠」という理念でした。町田氏は、東洋経済新報社を軌道に乗せた後に日本銀行に入行して財界で活躍し、その後、農林大臣や大蔵大臣として政界でも活躍しました。*3 *4
経済を語るとき、データは欠かせません。当社では創業以来、合理的な議論にデータは不可欠との認識から、さまざまな統計情報や企業データなどの収集・発信に取り組んで来ました。戦前には日本初の卸売物価指数を算出するなど、“データ重視 ” の伝統を誇っています。
引用元:『東洋経済新報社 会社案内』(2018.2.11発行)、「データ事業 経済・投資・研究活動を、高品質なデータで支える」(p.15)
https://corp.toyokeizai.net/wp-content/uploads/2014/09/toyokeizai.pdf
株式投資の観点から企業を分析する企業評論は、1903 年に『東洋経済新報』に「放資」(投資)欄が初めて新設されて以降、本格的に行われており、主要企業の財務諸表や沿革などを掲載した『株式会社年鑑』や企業評論を掲載した『会社のかがみ』の発刊の後の1936(昭和11)年に、『会社四季報』は創刊されました。創業者の町田氏による「健全なる経済社会は健全なる個人の発達に待さるへからず(原文旧字体)」から始まる創刊の辞の理念は、現在まで引き継がれています。*3
担当記者が上場全銘柄を取材している『会社四季報』だからこそ可能な、詳細かつ独自の企業情報を保有しています。
引用元:「『会社四季報オンライン』について コンセプトから使い方まで」
https://shikiho.toyokeizai.net/about
紙版の『会社四季報』は、年に4回、四半期ごとに発行されています。オンライン版である「会社四季報オンライン」は、2013年12月に始まったサービスで、紙版での情報に加えて、取材記事・連載記事の毎日の配信や、スクリーニング機能を実装するなど、Webサービスの利点を活かした情報サービスの提供を行っています。「担当記者が上場全銘柄を取材」するところに、ジャーナリズムの基本的要素があり、出版社としての背景があらわれています。深掘り比較してみた筆者が受けた個人的な印象ですが、「株式投資・銘柄研究のバイブル」という『会社四季報』のキャッチフレーズの所以は、もしかすると、背景や創立当時から引き継がれてきた理念にもあるのかもしれません。
会員種別による違い
「会社四季報オンライン」の会員種別は、個人向けのほかに法人会員があります。個人向けの会員種別は、無料会員、ベーシック会員、プレミアム会員の3種類です。ベーシック会員は、『会社四季報』最新号に掲載されている内容のすべてと、チャートやスクリーニングなどのベーシック会員限定コンテンツが閲覧可能です。プレミアム会員は、プレミアム会員限定のスクリーニング項目の利用、プレミアム会員限定記事の閲覧のほか、1936年創刊号からの『会社四季報』全バックナンバーを閲覧することができます。
「会社四季報オンライン」には、「東洋経済オンライン」の記事の一部も配信されていて、記者によるニュースなどの記事を読んでいて気になった個別企業のデータを「会社四季報オンライン」で即座にチェックするという導線がよくできています。「会社四季報オンライン」には、『会社四季報』発売前に編集部がピックアップした原稿が毎日5銘柄ずつ10日間先行配信される「速報!サプライズ銘柄」などの有料会員限定のコンテンツもあります。複数のメディアのそれぞれの特徴を生かして、全体として投資家の情報収集ニーズが上手くカバーされています。
「会社四季報オンライン」の個人会員の種別ごとの利用できる機能の範囲の詳細は、「東洋経済新報社ホームページ『会社四季報オンライン』について コンセプトから使い方まで」や「『会社四季報オンライン』有料プラン 機能一覧」をご覧ください。
株探プレミアムと会社四季報オンラインの比較
月額料金の違い
「株探プレミアム」と「会社四季報オンライン」の月額料金を比較すると、以下のようになります。
株探プレミアム | 日本株プラン:月額2,460円 米国株プラン:月額2,460円 日米セットプラン(日本株+米国株):月額3,980円 |
会社四季報オンライン | ベーシックプラン:月額1,100円 プレミアムプラン:月額5,500円 |
スクリーニング機能の比較
株探プレミアム
「銘柄探検」に、あらかじめスクリーニング条件が設定されたメニューがあり、選んでクリックすると、銘柄一覧が表示されます。プレミアムの場合は、時価総額によるフィルタリングができるところと、株価情報がリアルタイムで表示されるところが無料会員とは違います。
会社四季報オンライン
プレミアムプランでは最大100項目、ペーシックプランでは最大50項目の既存項目を組み合わせて、ユーザー独自の項目(My項目)を作成することができます。一部のスクリーニング条件以外は、有料会員のみが利用できる機能です。編集部設定項目や投資のプロによるオリジナル項目があるのが特徴的です。スクリーニング項目の詳細は、「『会社四季報オンライン』スクリーニング項目一覧」をご覧ください。
株探プレミアムを30日間無料体験してみた
無料お試ししてみてよいと感じた点
ご参考まで、実際に「株探プレミアム」の30日間無料体験を筆者がしてみて、よいと感じた点をまとめてみました。
- 登録手続きがシンプル
- 長期の分析データとチャートが使いやすい
- 個人投資家目線のプレミアム限定コラムが興味深い
1. 会員登録手続きがシンプル
まずは、会員登録手続きがシンプルで、「よし、試しに無料で使ってみよう!」というモチベーションを維持したまま、登録を完了できたことが好印象でした。登録時に入力が必要なのは、氏名、メールアドレス、生年月日、住所、クレジットカードの情報で、それ以外の細かい入力や設定は登録完了後の時間があるときにゆっくり行うことができます。
2. 長期の分析データとチャートが使いやすい
プレミアムでのチャートは、日足、週足は最大22年間、月足は41年間の超長期に対応しています。ランキングやニュースを閲覧している最中に、気になった銘柄の長期の分析データとチャートを即座にチェックできるのは便利に感じました。業績データは表示期数が長期であるだけでなく、修正履歴のデータには修正された方向が矢印が示されていたり、業績の成長率のデータをワンクリックで閲覧することができたり、数字だけでなく視覚に訴える情報もあり、直感的にわかりやすいと感じました。無料で利用できる範囲と比べて、銘柄探しにかける時間や手間を省くのに活用できる機能が充実していて、便利だと思いました。
3. 個人投資家目線のプレミアム限定コラムが興味深い
深掘り比較してみて、「株探」には、決算やニュースなどの企業や専門家からの情報だけでなく、個人投資家目線があるところが特徴であり、長所のひとつであると感じました。
人気のニュースやテーマ株などのランキングは、投資家からのアクセス数平均が高い順で、「投資家からの注目度」をタイムリーに知ることができます。ランキングと銘柄一覧は無料でも利用できますが、プレミアムであれば、株価情報やニュースなどがリアルタイムで表示されます。
また、プレミアム会員限定のコラムにも、個人投資家目線のものがあります。「すご腕投資家さんに聞く『銘柄選び』の技」や「目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技」などのコラムでは、成果をあげている個人投資家の投資のスタイルや投資戦略を詳しく紹介しています。投資をはじめたものの、なかなか思い通りの成果がでなくて、「億トレ」などは遠い世界のものに感じてしまう人も少なくはないかもしれません。「こうすれば勝てる」といったことを教える投資スクールのようなものは、巷では珍しくはありませんが、株探プレミアム会員限定コラムはそういった類のものとは違います。「普通の人」だった個人が、株式投資で成果をあげられるようになるまでの失敗と成功の道のりが、25期分の業績分析データや長期チャートなどの「株探プレミアム」の機能も使いながら、投資家ごとに具体的につづられています。投資の経験の長短や得手不得手にかかわらず、個人投資家のだれもが学びや勇気を得ることができ、自分のスタイルを確立するのに参考にできる内容だと感じました。
無料お試し期間中の解約も可能
「株探プレミアム」は、無料体験期間中に解約することもできます。期間中に解約手続きを済ませた場合は、課金されることはなく、30日間は無料で利用することができます。会員登録の画面上でも、無料期間終了日や最初に課金される日などの情報が具体的に表示されます。個人的な感想ですが、会社としての信頼感を感じ、安心して登録を完了することができました。
株探プレミアムと会社四季報オンラインの違いの結論
「会社四季報オンライン」と「株探プレミアム」の違いを深掘りしてみたところ、両者とも投資家に役立つ情報を提供するサービスですが、明確な違いがあることが分かりました。
「株探プレミアム」の運営会社の株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドは、証券会社のアナリストのバックグラウンドをもつ代表取締役社長の瓜生 憲氏が、個人投資家と機関投資家との投資力の差を埋めるための解のひとつを、ソーシャルメディア(SNS)としたことからはじまりました。その一方で、「会社四季報オンライン」の運営会社の東洋経済新報社は、当時新聞記者であった町田忠治氏によって、出版社として設立されています。これらの背景の違いや引き継がれてきた理念は、それぞれのコンテンツの特徴にもあらわれています。投資情報サービスの提供という同じ目的であっても、両者ではアプローチのしかたや視点の角度が異なります。どちらが優れているのかというよりも、どちらを求める個人なのかといったところでしょう。
「会社四季報オンライン」には法人契約があるところも、「株探プレミアム」とは違うところです。インターネット証券などの多くは、口座保有者向けに『会社四季報』が無料で閲覧できるサービスを提供しています。『会社四季報』のデータを利用した無料のスクリーニング機能や分析ツールが充実している証券会社も多くありますから、そういった証券会社に口座を開設してサービスを利用しながら、「会社四季報オンライン」を契約するメリットがあるかどうかを検討するのもよいでしょう。例えば、『会社四季報』の過去のバックナンバーや最新号発売日前の先取り配信を閲覧したいのであれば、有料会員になる価値は高いといえます。>>> 会社四季報オンラインへ
「株探プレミアム」は、今なら、初回限定で30日間無料体験の特典がつくキャンペーンを実施中です。使ってみて、よければ契約を継続すればよいですし、自分の投資には必要がないなと思うのであれば、無料期間中に解約することもできます。投資のしかたは、十人十色です。最も大切なのは、自分に合ったスタイルをみつけて実行することです。無料で試せるこのチャンスを生かして、お得に始めてみてはいかがでしょうか。
出典(参考文献):
*1 「『みんかぶ』の使い方 ~ごあいさつ~」 https://minkabu.jp/step/step_01
*2 「『みんかぶ』の使い方 ~みんかぶで出来ること~」 https://minkabu.jp/step/step_02
*3 秋田県立秋田高等学校同窓会 校史資料「町田 忠治(まちだ ちゅうじ)」 https://akitahs-doso.jp/libra/content.html?id=8
*4 『東洋経済新報社 会社案内』(2018.2.11発行), 「東洋経済の120年」(p.19) https://corp.toyokeizai.net/wp-content/uploads/2014/09/toyokeizai.pdf
当記事は、株探編集部から図版引用の許諾を得て作成しています。